ネットワーク監視業務

前回に続き、私が経験したプロジェクトを紹介いたします。

初回と具体例1をご覧になっていない方は、こちらからどうぞ。

システムエンジニアの仕事をわかりやすく!

システムエンジニアの仕事をわかりやすく!具体例1

今回は「ネットワーク監視業務」のプロジェクトに入場したときのお話をいたします。

少々長くなりますが、ご了承ください。

ネットワーク監視業務とは?

前回のプロジェクトに1ヶ月間携わりながら、今回のプロジェクトのお話をいただき入場しました。

ネットワークってピンと来ないけど?という方に、簡単にご説明いたします。

普段みなさんが当たり前のように使ってるインターネット。

例えばスマートフォンで言うと、スマートフォンはインターネットに繋がる時、基地局と言われる鉄塔と通信してその基地局からさらに別の機械と通信して、さらに世界へ伸びています。

その途中の機械に異常があって、通信できなくなったらどうなるでしょうか?

「あれ、LINEが繋がらない。」

「Webサイトがなかなか開かない。あっ、エラーになった。」

というような現象が起きます。

今の世の中、そうなったらパニックになるので、そうならないように少し世代のエンジニアが身体を張って、ほぼ途切れないような今のネットワークを作ってくれました。

それらの異常をいち早く検知して対応を始める、それがネットワーク監視業務という仕事の役割です。

本当に簡単に言えば、みんながいつでもどこでもインターネット環境を利用できるように見守る仕事です。

ニーヨンサンロクゴ

私はネットワーク監視業務に入って初めてこの言葉を聞きました。

ニーヨンサンロクゴ=24365=24時間365日対応する必要がある仕事と捉えてくれたらと思います。

ネットワーク監視はいわゆるこの種類の仕事で、一日中誰かしら張り付いて監視しています。

交代で入れ替わって勤務する体制です。

システムエンジニアの中でも、保守系の仕事内容の場合は24365で働くことがあります。

夜間帯も機械に異常がないか見回りをするような仕事もあります。

仕事内容(メイン)

私がやった仕事は、実際に見回りではなく機械からエラーの信号がでたらPCや携帯でメールを受信するシステムとなっていて、メールが来たら動き始める!という仕事でした。

機械からもエラー信号をアラートと言います。(アラームと呼ぶこともありますが、意味の違いはほぼないと思って大丈夫です)

そのアラートは重要度、緊急度によってサービスへの影響度合が変わるため、急ぎで対応を要するものもあれば、そんなに急がなくても良いものがあります。

私の場合は、そのアラートを受信したら、さらに上のグループにエスカレーションを実施します。

エスカレーションとは、報告して対応をお願いすることです。

私のいたチームは、あくまでアラートの「初動」対応をするチームでしたので、いわゆる一次受けのチームでした。

私たちが受信したアラートを、二次受けのチームにエスカレーションするという構造です。

チャットや電話でエスカレーションして、1日で数十件のアラート対応をしていました。

アラートメール受信から10分以内に連絡を始めないといけないマニュアルになっていたので、たくさんアラートを受信した時はバタバタ忙しくなります。

しかし、アラートが頻繁になることはあまりないので、合間の時間に参考書を読みながら資格の勉強をしていました。

仕事内容(サブ)

アラート対応以外の仕事は大小様々です。

ちょっと専門的な話になりますが、当時所属していた会社は、一般企業などのお客さん向けにインターネットのサービスを提供したいたのですが(いわゆるインターネットプロバイダ)、そのサービスを提供する通信回線も監視してました。

一例を挙げると、日本から海に出て海底に敷いてある回線があり、遠い遠い海外まで繋がっている海底ケーブルと呼ばれるものがあります。

そのケーブルに何らかの異常があって、繋がってる先の機械と通信できないとアラートがメールで飛んできます。

鮫に噛まれとり、落石とかで本当にケーブルが切れちゃっていたら船で交換しにいくこともあるのでおおごとになります。

そのケーブルが切れたかも?のアラートを二次受けのチームにエスカレーションするのも仕事でした。

業界内では「回線障害」と呼び、その回線が復旧するまでの進捗管理などを担当していました。

その他には、前ほどお話しした通信回線のメンテナンスの受付対応や、アラートメールをどれだけ受信して、どの種類のアラートを受信したかの集計作業や、アラート対応マニュアルの修正などです。

システムエンジニアとしての技術的な経験

私にとってはこの経験が積めるがどうかが重要でした。

やはりエンジニアとしてステップアップしていくためには、技術的な経験を早く積みたいと考えていました。

この時、システムエンジニアという仕事は色んな種類があり、色んな道に別れることを知りました。

こちらの記事で紹介しているように、色んな分野に別れます。

システムエンジニア(SE)とは

また別の記事で経緯を書きたいと思いますが、私はセキュリティエンジニアを目指そうと決意しました。

セキュリティエンジニアはネットワークエンジニアとサーバー・インフラエンジニアを経験した後に目指せる上位クラスのエンジニアです。

まずはネットワークの知識を極めようと思い、ネットワークに関する経験をしたいと考えるようになりました。

ですが、当時のプロジェクトは上記で説明した仕事内容から変わらず、一次受けのままです。

実機(ネットワーク機器、サーバーとか)に触って、アラートの分析や対応、設定の変更など、専門的なことがやりたかったのですが、リーダーに相談しても叶わず二次受けのチームに移ることもできません。

結局は、アラートが来たらちょっと対応するのと、そのほかは進捗管理、集計業務等でしたので、専門的な言葉を目にする機会は格段に増えましたが、スキルが身に付きにくいと感じてしまいました。

そこで、その現場では資格の勉強に力を入れ、資格を取って次なるプロジェクトに移ろうと決心しました。

最終的にそのプロジェクトには9ヵ月間お世話になり、次なるプロジェクトへ移っていきました。

次回、3つ目のプロジェクトとなる「コアネットワークの運用」についてご紹介いたします。