ネスペこそネットワークを極めし者の証
なーんて見出し書いてみましたが、他のエンジニアの皆さんはいかがでしょうか。賛否あるとは思います。
ネットワーク系のエンジニアとして生きるなら取っておきたい資格がネットワークスペシャリスト(以下、ネスペ)ですよね。(って筆者わたなべは思ってます)
Ciscoが提供しているCCNPの資格などもありますが、私は日本人ならネスペ一択だと考えております。
もし、あなたが”Cisco信者となって、Ciscoと共にネットワークエンジニアの道へ進む”なら、CCNP、CCIEを取得する方がいいかもしれません。
しかし、”日本国内でネットワークエンジニアとして仕事をしていく”なら、やはりネスペ一択です、これは揺るぎない真実です。
そこで今回は、ネットワークスペシャリストという資格の全貌と、午前2、午後1、午後2の勉強法を徹底的に調べた結果をまとめたいと思います。
私自身、2019年秋期のネスペ試験を受験するので、同じようにこのタイミングでネスペを目指す人の参考になればと思います。
ネットワークスペシャリストってどんな資格?
まずはネスペってどんな資格で、IT系資格の中でどんな位置付け(難易度含め)なのか確認していきます。
資格、と一言に言っても「誰がそれを証明するのか」という点で、若干意味合いが変わります。
ざっと分けると、ベンダー資格、民間資格(ベンダーニュートラル)、国家資格の3つに分かれます。
例えばCiscoの資格はベンダー資格です。
ですが、ネスペはIPA(独立行政法人情報処理推進機構)が実施する試験で、「国家資格」と名乗れるカッコイイ資格です。(笑)
他のネットワーク系の試験ってどんなのがあるのかというと、スキル標準ユーザー協会という機関がまとめたものを引用して見ます。
引用:特定非営利活動法人 スキル標準ユーザー協会
http://www.ssug.jp/docs/(外部リンク)
今回調べて見て初めて知った協会ですが、綺麗にまとめてくれています。
この資料を拝見するに、ネスペはここに位置しています。(赤く囲いました)
Ciscoが実施しているCCIEはやはりネットワーク系の資格の中では最上位となっていますね。(超難しい上に高いもんね)
ネスペのすぐ上に位置しているVCDXやCCE-V、IT検証技術者レベル4などの資格は聞いたことないので今回は割愛します。
ネスペは国内での認知度も高く、転職に有利になると言われている資格というわけです。
ネスペの試験日程、出題形式は?
ネスペの試験は1年に1回しか行われません。
大事なことなのでもう1回言います、年に一度しか受けられるチャンスはありません。
下記のようなスケジュールで毎年秋に試験が行われています。
申込み期間 | 7月中旬〜8月中旬(受験料5,700円) |
---|---|
試験日 | 10月第3日曜日 |
合格発表 | 12月第3金曜日あたり? |
2019年の試験スケジュールについて、つい先日IPA公式サイトで2019年秋期の試験スケジュール出ました。
令和元年度秋期試験について(IPA(独立行政法人 情報処理推進機構))
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_02annai/r01aki_exam.html(外部リンク)
試験の出題形式ですが、下記のような形式となっております。
引用:ネットワークスペシャリスト試験(NW)(IPA(独立行政法人 情報処理推進機構))
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/nw.html(外部リンク)
午前中は選択問題のみで構成されています。
このうち、午前1だけは他の高度試験と共通の試験ですので、春期の試験で免除資格を取って秋期のネスペの試験に臨むことをお勧めいたします。
そのやり方については過去の記事で詳しく書いておりますので、こちらの記事を見て見てください。
ネットワークスペシャリスト合格を目指すなら試験免除を活かして臨もう!
午前2の試験については四肢一択(4つの選択肢から一つを選ぶ)の問題です。
午後1は出題数3、解答数2と書いてあって一瞬分からない方がいるかもしれませんが、大問が3つ用意されていてそのうち2つの大問を選んでそれぞれ10個ほどの小問に解答していくようになります。
午後2も同じように、大問2つから1つを選び、小問に解答していく形式となっています。
午前1の試験勉強法については、実際に春の試験を受験した手応えを踏まえた勉強法について別記事で詳しく書いておりますので、そちらを参考にしてください。
平成31年度春期を受験して感じた高度試験午前1の過去問比較と勉強法!
私は2019年の春期に情報処理安全確保支援士を受験して、午前1だけ突破することを目指しました。
自己採点した感じではパスしてそうですので、2019年秋期のネスペ試験では午前1免除で試験に臨む予定です。
午前2、午後1、午後2の勉強方法について複数の合格体験記やブログを見て私なりに勉強法をまとめますので、これから受験する方の参考になればと思います。
ネスペの午前2、午後1、午後2の勉強法!!
というわけで、それぞれについて勉強法をまとめていきたいと思います。
ネスペ午前2の勉強法
他のサイトを見る限りでは、ネスペ午前2の過去問を解いてみて、しっかり解説を読んで理解するような勉強でクリアできそうです。
ネットワークエンジニアとして1年実務経験ありの私の初見で平成30年度の過去問を解いたところ、わかる問題もあれば「4つの選択肢のうち2つは無いな」とはわかるけど残る2つから絞れない、という感じでした。
細かい知識を問う問題が多いので、ノー勉強だけではちょっと不安かなと思います。
過去問からの再出題もあるので、5年分くらいは過去問見てしっかり解説も読んでおくと安心ではないでしょうか。
「その単語、曖昧に覚えてるんじゃないの?」と質問者から囁かれているような気分になる質問もあります。
際どい2つの選択肢に悩まされます。
しっかりと単語の意味を理解しているか聞いてきますので、曖昧暗記、パターン暗記は通用しないと思って臨むのがいいんじゃないかと思います。
こちらのサイトは午前2の過去問をひたすら勉強することができ、問題の解説も丁寧ですので通勤途中にスマホで勉強しやすいのでオススメです。
ネットワークスペシャリスト過去問道場(スマホ版)
https://www.nw-siken.com/s/nwkakomon.php(外部サイト)
ネスペ午後1の勉強法
大問3つから2つを選択して解く問題です。
4ページ前後の状況説明文があり、読むだけでもなかなか手強い問題となっています。
こちらの参考書や合格者の体験記を見てみたところ、長文であったり知らない単語が出てきても、読解するために必要な基礎知識があれば解けるという話が多いです。
午後1の問題では例えばOSI参照モデルやIP/TCPプロトコルの仕組みのような基本を知っていれば問われていることはわかるようです。
合格者たちの多くが基礎知識がしっかりあれば大丈夫という話ですので、教科書的な本を一冊仕入れて体系的にしっかり学ぶのが良いと思います。
先ほど画像を載せた参考書は他サイトでも使ったという人が何人かいたので信じて購入してみましたがとても良い参考書です。
購入特典で本の内容を丸々PDFでダウンロードできる点もグッド。
タイトルに「教科書」と書いている通り、基本的な用語を詳しく解説しているため基礎固めに最適だと思います。
まずはこちらの参考書を基礎固めの参考書としてゲットすることをオススメします。
この参考書は特典で過去問8回分の問題と、解説も用意してくれています。
単語が理解できたら(つまり基礎固めがしっかりできたら)、実践的な「問題を解く演習」が必要ですから、短文で説明できるように練習を重ねる必要がありますね。
過去問を3〜5回分解いて解説も見ていくと自分の脳が結構いい感じに仕上がってくるとのことです。
また、過去問解説本としては「ネスペ」シリーズが有名ですよね。
こちらのシリーズは1冊で過去問1回分に対して詳しく解説している本です。
まだ立ち読みもしていないので恐縮ですが、レビューを見ると「過去問解説としては超詳しくて最高だけど、基礎固めをする参考書ではないので、基礎を身に付けたい人は他の本を探そう」という意見が多いです。
ですので、先ほどの表紙が赤い本で基礎固めをし、必要だと感じたら「ネスペ」シリーズの購入を検討されるのが良いのかなと思います。
まだ2019年5月12日時点で平成30年度版の本が発売されていませんが、今年は出るのかな?
出たら立ち読みはしたいと思います。
ネスペ午後2の勉強法
午後2の問題が正答率が最も低く、間違いなく難関です。
状況説明文だけでA4サイズのページで11ページ前後もあります・・・
”午後2は国語の試験”と噂されるほどとにかく文章が多いのが特徴ですが、基本は「基礎がきっちりできていれば読み解ける」と合格者たちは言っています。
3つの勉強ポイントに分けて書いていきます。
午後2攻略ポイント1 出題傾向にある最新技術対策は?
私が気になっていたのは、午後2に出てくる”最新技術”についての知識や情報を仕入れる必要があるという噂です。
どうやら午後2の問題に最新技術に関する話が出てくることが最近多くなってきているようです。
最新技術を追って色々調べるのは非常に手間がかかり大変だな・・・と思っていたところ「SE娘の剣」というサイトで合格者の素晴らしいコメントを発見しました。
その人は最新技術に関する勉強が必要か?という問いに対して、こうコメントしていました。
「試験講評にもある通り、試験に最新技術が出されるときは基礎知識を持って問題文を読めば理解できるように配慮されている」
その講評というのは、IPA公式サイトに確かに掲載されている。(そんなん知らなかった)
過去問題(問題冊子・配点割合・解答例・採点講評)(IPA(独立行政法人 情報処理推進機構))
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/mondai_kaitou_2018h30.html(外部リンク)
講評という添付資料を見ると確かに書いてあります。
「知識がなくても本文を読むことで解答を導けるようにした。 」
また、先ほどの的確なコメントを残してくれた方は下記のような趣旨のコメントもしておりました。
「自分の興味関心として日経ネットワークを購読したり、安価なセミナーを受講したりすることでキーワードの理解が進んだ」
改めて平成30年度の問題を見てみると、見慣れないメッセージ通信プロトコルMQTTという言葉が説明文に書かれていた。
この言葉は割と最近出てきた言葉らしく、先ほどの方は日経ネットワークで仕入れたのかな?とにかく興味で吸収していた機会で知り得たようです。
ネットワーク系だけじゃなくセキュリティ系の出題傾向も高まってきているので、ネットワークおよびセキュリティ関連の英単語は見つけた時に調べると良いのかなと感じています。
午後2攻略ポイント2 シーケンス例を読み解く
実務で見ない人は本当に見ないと思いますが、ネスペの午後2にはシーケンス例がよく出てきます。
平成30年度のネスペ試験を合格した私の上司は「シーケンス例が読み解ければイケる」と力を込めていました。
例えばこういうのです。(下記は平成29年度の過去問から抜粋)
シーケンス例とは「あるノードとノードとのやりとり手順」というと稚拙かもしれませんが、そんな感じです。
IPAの採点講評にも「ノード同士がどんなステップで通信したり、認証したりするのか理解することは大切」と書いていますので、これは見慣れておくのが吉ではないでしょうか。
過去問でも頻繁に出題されていますので、シーケンス例はしっかり読み解けるようにしておきたいと思います。
午後2攻略ポイント3 やはり演習をこなした数が点数に直結
合格者たちの多くはこう言います。
「過去問解くだけじゃネスペは合格できないが、過去問解くのは必要不可欠。」
なんだか逆説的な説明っぽいですが、過去問網羅だけでは基礎固めとはならないので基礎固めは別にしっかり実践してから、過去問で演習をする必要があるということです。
過去問の解説はこちらの参考書でも十分細かく書いてくれていますので、解説が理解できるレベルであればやはり教科書として持っておくと良いと思います。
この教科書には演習として過去問3回から5回分を解けば十分と書いてあります。
あと、いくつかのサイトで見て「演習用オススメ参考書」として挙がっていたのがこちら。
過去問選りすぐり集のようですが、必要な知識をまとめた良本という記事を見ました。
残念ながらアマゾンでは2019も2018も2017もレビューが載っていません。
本を買うべきかどうか、本屋で立ち読みしてまた記事を書きたいと思います。
基礎固めをして、問題を解く練習をして臨むことがやはり重要ということですね。
ところで試験対策に必要な勉強期間は?
これは自身がどれだけ基礎知識あるかによって所要時間が変わってくると思いますが、合格者たちのコメントをみると7月〜10月(試験は10月第3日曜日)の約3ヶ月半くらいの方が多いですね。
短期集中でネスペ取得!みたいな記事は私個人としてはあまりお勧めいたしません。過去問見ればわかりますが、詰め込みでクリアできるほど単純な試験ではありませんので・・・
年に1回しか受験できない試験ですから「今年、何としてもネスペ合格する!!!!!!!!」というダンコたる決意がある方は早めにスタートするに越したことはありません。
5月とか6月とかから始めちゃいましょう。
私は「ネスペ取らなきゃ給料上がらん」というプレッシャーがありますので、何としても合格したくて早めに情報収集から始めて今に至ります。(5月13日)
自分への刺激のため、始めに過去問を解くのが良い、といくつかの記事で見ました。
それは、過去問を解こうとして「愕然とする」「解ける気がしない」「問題見て絶望」というコメントが多数見受けられるほど、慣れない体で取り組むと絶望を覚えるほどの試験と言われます。
まずは絶望を感じることから始めて、やる気スイッチを起動することから始めてみても良いのではないでしょうか?(汗)
私も試しに過去問解いてみたいと思います。
今後も下記のような進捗記事を書いていきたいと思います!
初見で過去問を解いてみたら・・・
立ち読みしてきたらこんな本も良かったよ。
勉強してみて見えてきたコツ。
などなど。
最後まで読んでいただきありがとうございました!