前回の記事「システムエンジニアにとって資格とは?おすすめは?」の続きとなりますので、上記の記事を読まれてない方は先にお読みください。
取ると良い資格をご紹介しますが、資格はあくまで下記の2つを証明するだけだと理解しておきましょう。
ある程度の知識の量を客観的に証明できる
資格取得のために努力できる力を証明できる
実際に現場で数年働けば十分腕がついてきますので、年数を重ねると資格はそれほど効力を発揮しないかなと思います。
資格というものが最も活きるのがシステムエンジニア1年目~3年目くらいになると思います。
私が紹介する資格は、これからシステムエンジニアになろう、なりたい、なって間もない、なったけどどんなエンジニアになろう?と思ってる方向けであり、熟練者が目指す資格ではありませんのでご注意ください。
開発系、構築系問わずに役だつ資格
1年半システムエンジニアとして5つのプロジェクトの経験と、同僚が取得している資格などの情報を踏まえて3つの資格をご紹介します。
LPIC(Linux Professional Institute Certification)
この業界では知らない人はいない資格であり、認知度はとても高い資格です。
LinuxというOS(Operating System)の使い方に関する資格です。(ざっくりですが)
普段皆さんが触れるOperating Systemと言えば、WindowsやmacOSなどかと思います。
Operating Systemというのは、イメージでいうならパソコンに指示を与えるシステムと思ってください。
あなたがキーボードで文字を入力したら、その情報をパソコンに与えて、パソコンが色んな動作をしてくれるわけです。
LinuxというのはWindowsと違って、こういう黒い画面に文字を入れてパソコンに指示を出します。
基本的にマウスを使って操作をしません。
どこになんのフォルダがあるのか、パッと見かりません。
ですので、操作方法などを知っていないと使いにくく感じます。
LPICとは、このLinuxの操作の仕方やどこに何のフォルダ、データが入ってるかが問われる試験です。
IT業界では色んなところでLinuxというOSが使われていますので、その特徴的な使い方を理解するのにちょうど良い試験ということです。
LPICはレベル1~3までありますが、まずはレベル1で十分かと思います。
ただし、2つの試験を合格して初めてLPICレベル1を取得という形態なので、合計で3~5ヵ月程かかります。(これから勉強始める人は)
1つの試験で15,000円(税別)かかりますので、2025年時点で2つ受験したら33,000円(税別)となります。それでレベル1取得です。
※価格は変動します
この資格は、開発系に進む方でも構築系に進む方でも、どちらに進むにしても取得すると良い資格です。
必ずや、システムエンジニアとして活躍していくための基礎的な知識を身に付けられるでしょう。
2025年6月追記
ここまでLPICという資格について書かせていただきましたが、SEになって8年経って振り返ると、Linuxサーバーによるシステム構築現場じゃないとほとんどLinuxに触れる機会がなかったかなと思います。
ほとんどのプロジェクトでWindowsを使っていますし、Linuxだけに対応してるシステムを使ってます、というプロジェクトじゃないとLPICの知識を活かす場面が少ないかもしれません。
それでも、新人エンジニアにとって、フォルダの階層構造の理解のためにLPIC取得は意味があると思いますし、システムがLinuxに乗っかってるということはちょこちょこあるので、LPICレベル1は勉強して無意味ではないと思います!
勉強方法については、こちらの記事をご覧ください。
ここまでLPICについて説明してきましたが、2018年新たにLinuCという資格ができたようです。
どちらもLinuxに関する資格であることに変わりはありませんが、LPICが国際的に資格であることに対して、LinuCは日本市場用にアレンジしたLinuxの試験みたいです。
難易度はLPICとLinuCで差はなく、価格も一緒みたいです。
ただ、試験範囲が若干違うようなので勉強範囲は変わりそうです!
日本の中で資格をアピールする分にはLinuCで良さそうです。
次回、IT業界ではLPICと並んで有名な資格をご紹介します。
全てのシステムエンジニアが知るべき内容を学べる資格です。