次回に引き続き、20代のシステムエンジニアの給料の上がり方について解説していきます。

前回記事を読まれていない方はこちらをどうぞ。

システムエンジニア 20代の年収を分析!前編

中規模・小規模の会社には、大規模な会社が用意する福利厚生もなければ安定的な右肩上がりの給料がないこともあります。

しかし、自分のシステムエンジニアとしての価値をしっかり意識していけば、中規模・小規模の会社でも大規模な会社に負けないほど給料のアップを目指していけます。

あなたの市場価値は?

実は大規模な会社で会社の一部として働いていると、自分の市場価値というものが見えにくくなります。

私はシステムエンジニアになる前、6,000人規模の大学病院で事務をしていました。

これだけ大きな組織だと個人の能力の云々より、会社の一部としてちゃんと機能しているかが大事です。

多少の異動ではそこまで仕事内容は変わらず、同じツールを使い、同じ慣習の中で仕事をやります。

また、組織が巨大すぎるあまり、仕事を細分化して自分が担当する分は、多様な仕事ではなく、大量の同じ作業になりがちです。

こういった仕事だと、仕事をさばく力はついても、臨機応変な対応力や問題発見・問題解決などのスキルはなかなか身につきません。

したがって、転職しようとしたときに、

「あれ、PRって何書けば良いんだろ?」

ってなります。私、なりました。

そこで自分の市場価値って無いなと悟りました。

じゃあどうすれば自分の市場価値を高められるのか?

中規模・小規模な会社に所属し、プロジェクト派遣で働く

中規模・小規模な会社は、大規模な会社と違って社員一人一人の存在感があります。

私の会社は50人くらいですが、ほぼ全ての社員と話したことがありますしどんな仕事をしているのか、どんな考え方なのかざっとはわかります。

100人以下くらいの規模であれば、プロジェクト派遣で働く人が多い傾向にあると思いますが、そのプロジェクト派遣があなたの市場価値を高めてくれます。

※プロジェクト派遣について先に知りたいという方は、以前のこちらの記事を読んで戻ってきてください。

システムエンジニアのプロジェクト?案件?とは

プロジェクトが変わるということは日々働く会社も変わり、仕事内容も変わり、違う人たちと一緒に働いていきます。

プロジェクトが変われば緊張するでしょうし、気を緩めない環境もあると思います。

そこで経験すること、何か達成していくことでどんどん新たな経験値が自分に蓄積されていきます。

所属している会社が変わらないとはいえ、プロジェクトが変われば業務経歴書にかける内容=自分が取り組んできたことが増えていきます。

で、給料の上がり方はどう変わるの?

前情報が長くなりましたが、本題の20代の給料の上がり方です。

先ほどお話ししたように、自分の価値を高められるように意識することでレベルの高いポジションについていくことができ、30歳になる頃には多くの経験を積んでいるはずです。

大規模な会社で大卒から8年間働いた人と、プロジェクト派遣などで8年間働いた人とでは経験値の質が違います。

そこから転職することを考えたら、自分のやってきたことをアピールでき、有利に転職活動が進められると思います。

所属会社の中でも存在感のある先輩になっているでしょうから、今の自分のスキルと給料が見合っているかわかってくると思います。

周りの人はどのくらいのスキルでどのくらいの給料もらっているのか聞ける機会もあるでしょうから、リサーチし転職の機会を伺うのもありです。(給料がイマイチならその会社から他へ移ることを検討しても良いと思います。)

そして、ここから20代でもグンと給料をあげられる可能性がある方法をお話しします。

先ほどお話ししたプロジェクト派遣ですが、このような構図でいつくかの会社が関わってきます。

この構図について解説します。

①C社で進行するプロジェクトに人を入れたいが、自社内で賄えない!B社に助けを求めよう。
②C社がB社に「良い人いない〜?」と連絡する。しかし、B社からも出せる人が出せない。どうしよう・・・
③B社がC社に連絡する。C社とA社が顔合わせをしてOKとなったら、あなたがC社で働く。

こうなっています。

すると、B社は仲介しただけですが、A社からの報酬を受け取りマージンをとって、A社に渡します。

これがさらにD社が間に入ったりするとさらにマージンをとっていきます。

ですので、幾つもの会社が仲介に入るとA社(自分がいる会社)が受け取る報酬が小さく、あなたに支払う給料を上げたくても上げられません。

あなたが上の図のC社で日々働き、働きぶりを評価され、C社の人からある日こう言われることがあります。

「○○さん、うちに転職しない?」

と。

「給料はこのくらい出します。」

と。

おそらく提示される金額はその時の給料プラス数万〜十数万くらいの可能性が高いです。

上の図をもう一度見て見ましょう。

単純に考えても、その時提示された金額程度のお金がB社に入り、マージンをとって、A社に入っていたと考えれば、C社がもともとB社に払っていた分のお金を、直接あなたに支払うことになるだけです。

若い年齢で、今後活躍が期待できそうな人はこういったステップアップの方法もありうるということです。

もちろん、A社、B社もその話をすんなりOKするとは思いませんので色々な手続き、交渉はあると思うので、そのあたりは想定しておいた方が良いでしょう。

うまくいけば20代中盤から大きく給料アップできる可能性が中規模・小規模な会社にはあるということです。

もちろん、そのためには自分のスキルアップをしっかりやっていく必要がありますので、自分の市場価値を高められるように意識していってください。