聞き慣れない言葉ですが、IT業界ではブリッジSEという仕事があります。

ブリッジは「橋渡し」という意味で使われ、何と何を繋ぐのかと言うと言語を繋ぎます。

サービス開発は海外SEの知見を使って一緒に行うこともあります。

その際にやはり問題となるのが、言葉ですね。

英語ならまだなんとかなることもありますが中国語、インドのヒンディー語も堪能でシステムエンジニアの人ってスーパーレアです。

以前のプロジェクトで中国の通信機器メーカー派遣中にに出会ったブリッジSEの話をメインで、インドの企業が開発したツールを導入したときの話をちょこっとお伝えしたいと思います。

中国通信機器メーカーで出会ったブリッジSE

この方は中国出身で日本語がわかる方、IT業界で1年ほどやってきているという方でした。

主な仕事は、作業現場での通訳業務でした。

中国語しか話せないエンジニアにくっついて行き、それに日本語しか話せないエンジニアを率いて仕事をしていました。

勤務地が日本とはいえ中国の企業なので、日本で仕事をしている従業員のほとんどが中国人です。

7割くらい?の方が日本語話せる状況でしたが、自国から来たエンジニアは中国語しか話せない人もいます。

その人たちの仕事を日本人の人たちと一緒にやるためには言語の壁が立ちふさがります。

しかも、エンジニアが話している技術的な話を理解して翻訳しなければなりません。

そこが、ただの通訳と違って難しいところです。

通訳がIT技術を身につけるのは難しいので、元々エンジニアの人が多言語を学んで通訳できるようになるのが一般的かと思います。

言葉の通訳だけでなく、ドキュメントも中国語で作られてたり英語だったりしたので、それも通訳もされていたり、その他は日本人と同じように業務をしていました。

ブリッジSEはあくまで多言語コミュニケーションを円滑にすることがメインで、それ以外の仕事は案件によって変わると思います。

異文化、異業界の橋渡しをすることもある書いてあるサイトがありましたが、基本的には言語翻訳と思って良いと思います。

その他の仕事としては、他のエンジニアと同様の仕事も一緒にすることもあります。

翻訳だけの仕事ではないので注意してください。

インド企業のツール導入

以前のプロジェクトで、インドの会社が作ったチケット起票システムを導入したことがありました。

チケットとは、アラートやバグなどを1つ1つのタスクとしてツールに登録し、チームメンバーで共有し調査履歴などをどんどん追記していくことができるシステムです。

実際に私が導入サポートなどをしたわけではないですが、インドの会社が作ったツールを自社のサーバーに入れて稼働させるまでインド人が来て導入や使い方などを教えてくれたとか。

通訳も一緒に来ていて(おそらくブリッジSE)導入してくれたようですが、ぎこちなくなかなかスムーズに行かなかったようです。(笑)

海外のエンジニアは、自分自身がわかってるから、調子よく「ダイジョウブ。ダイジョウブ。」と言うそうですが、日本人からしたら何がダイジョウブなのかの説明がなくモヤモヤが残ること、温度感のギャップが埋まらないことが辛いようです。

日本人が日本人向けのサービスを作るとき、マニュアルや使用説明書というのは非常に細かく記載してくれます。

しかし、iPhoneの説明書しかり、IKEAの家具の組み立てる説明書しかり、海外のサービスのマニュアルは正直詳しくありません。

「Don’t think, feel.」というスタンスです。

ブリッジSEも現地の人ではなく、元々日本人SEで多言語をマスターした人がブリッジSEになる方が、日本でのコミュニケーションはスムーズになるのかなと思います。